「もう!どうして宿題やらないの?」 子どもに怒ってしまったあと、自己嫌悪に陥ること、ありませんか?
『こうあってほしい』思いと現実のギャップに戸惑い、つい強く言ってしまう。親としては善意でも、子どもにとっては窮屈に映ることもあります。そんな思いから、チャイルドコーチングなるものを学んでみようと思いたち、学び始めて1か月が経過しました。
テキストを見た中で、全体の感想と自分自身こんなところが課題点だったなと思った、気づきやこんなこと気を付けてみたといった記事を書いたりしましたが、そもそもチャイルドコーチングとは何なの?どんな事を学べるのみたいなところをもっと伝えたいなと思いこちらの記事にしてみました。日々の整いの参考にしていただければと思います。
ティーチング・コーチング・カウンセリングの違い
まず始めに、色々似たような言葉があって、私もよくわからかった部分なので、簡単に説明できたらいいなと思います。
ティーチング、コーチング、カウンセリングについては、結構近しい言葉だと思われますが、内容やアプローチ方法として異なりますので、ここで少し整理をしておければとおもいます。まずは、ティーチングとコーチングの違いからです。
ティーチングとコーチングでは、同じ問題でも異なった答えが返ってくる。子どもたちの反応が異なります。
ティーチングとコーチングの違いについて
ティーチングとは
先生(親)が持っている答えを子どもに伝える。
どうしてピアノの練習をしていないの?
忘れていた。
ピアノの練習を忘れないようにする為に、カレンダーにいつ練習するかメモを書いて、やったら○をつけるとかして、計画を立ててね。
コーチングとは
子どもが自ら答えを見つけられるように先生(親)が導いていく。
どうしたらピアノの練習を忘れずにできるようになる?
やる気がでたらできるかな
どうしたらピアノの練習をやる気になれそう?
何か楽しいことがあればできるかも
楽しいことってどんなこと?
一緒に自転車で出かける!
一緒にどこか自転車で行けると思ったら頑張れるかな?
のような感じの例です。実際は結構根気よく話をしていかないといけませんが、子どもの本音を聞けて、そんな風に考えていたのかといったことが分かるので、とても良いと思います。
次に、コーチングとカウンセリングの違いについてですが、
さらに、チャイルドコーチングの特徴は、未来志向にあります。カウンセリングが「感情と過去」に焦点をあてるアプローチなら、コーチングは「行動と未来」を見据えるアプローチ。親子が“これからどうしていきたいか”を一緒に考える、やさしい道しるべのような存在です。
コーチングとカウンセリングの違いについて
この違いは、アプローチにおける焦点を置く部分と時間軸の違いにあります。
コーチングの焦点と時間的アプローチ軸
コーチングの特徴は焦点を行動にあてている点が1つと時間軸として未来志向に重きが置かれいることにあります。
子どもたちの行動に対して、アプローチをすることで、未来に向かってどのように行動を変えていこうか、その方法を探っていくやり方が基本です。
カウンセリングの焦点と時間的アプローチ軸
一方で、カウンセリングについては、焦点は感情にあてられます。どんな感情を持ったかといった視点になります。
そして、時間軸は過去にあります。過去のどんなことが原因だったかといったところから、原因解決をしていく形を取ります。
このような中で、コーチングの未来志向、子どもたちが自分で答えを見つけるといったところについては、自分で考え未来に向かって人生を自分で作っていくという意味でとても良いなと感じたところです。
そんな中で、チャイルドコーチングについて、少し深ぼっていきたいと思います。今回は傾聴というスキルが、コーチングの中では基本として大切なスキルの一つなので、そこにフォーカスして話をできたらと思います。
チャイルドコーチングとは?:コミュニケーションによる信頼感の構築
チャイルドコーチングとは、親(コーチ)と子どもとの間の対話により信頼関係を築いていくことだと考えます。
子ども自身の中にある答えをコーチの投げかけによるコミュニケーションによってに引き出していく関わり方になっていきます。それにより信頼関係を築いていく形だと考えます。
基本構造は次の3つ:
- 傾聴:相手の話を丁寧に、途中で遮らずに聞く
- 承認:そのままを受け入れ、肯定的に認める
- 質問:子どもが考えを深められる問いかけをする
これらを親(コーチ)が子どもに向けて行うことで、
子どもは:
- 自分の考えを整理し
- 自分の行動の意味に気づき
- 自ら目標を定め、行動する
という流れを自然と作り出すことを手助けします。
チャイルドコーチングとは、子どもの気持ちや考えを引き出し、自ら行動する力を育てていくための関わり方です。
ティーチング(教える)と異なり、コーチングは「対話」を通して相手の中にある答えを一緒に見つけていくアプローチ。親である私たちはコーチとして、子どもが本当にやりたいことや、自分で考える力を育てていくためのサポーターになります。
コーチの心構え:主役は子ども、私はサポーター
チャイルドコーチングで大切なのは、主役は子どもだという意識。親はつい「こうなってほしい」と願ってしまいますが、コーチは“支える人”です。
- 答えは子どもの中にある
- どんな意見もまずは受け止める
- 子どもの可能性は無限大
このマインドをもって向き合うことが、関係性の土台になります。
親が焦ってアドバイスしたくなる気持ちを一歩引いて、子どもの言葉を“引き出す”側に立つこと。それができると、子どもは「信じてもらえている」と感じ、より本音を話しやすくなります。
傾聴のスキル:まずは“話を聴く”ことから
チャイルドコーチングで最も基本的で、かつ重要なスキルが傾聴です。
- 話を途中でさえぎらない
- 否定や評価をせずに聞く
- 相手の考えを「そのまま」受け止める
このような姿勢が、子どもに「この人は自分の話を聴いてくれる」と思ってもらえる第一歩になります。
傾聴の実践ポイント:
- 同調ではなく受容:「そうなんだね」「そう思ったんだね」と返すことで、賛成ではなく“存在を認める”ことができます。
- 言葉より態度:目線を合わせる、頷く、うなずきながら聞くといった非言語も大切な“傾聴”のサイン。
- 座る位置も大切:90度の席、または横並びで話すと、子どもが話しやすいことも。
子どもが「話しても大丈夫」と感じられる安心な環境が、心を開く土壌になるのです。

チャイルドコーチングは、未来を見る関わり方
カウンセリングは「過去の感情や問題」に焦点を当てますが、コーチングは「未来の行動や可能性」に目を向けます。
子どもが「もっとこうなりたい」と思ったとき、その芽を摘まずに育てていけるのがチャイルドコーチングの強みです。
答えは、子どもの中にある。 親はその答えを信じて、ゆっくり引き出していけばいいと感じます
日常での変化と気づき:ピアノ練習の例
たとえば我が家の朝のピアノ練習。 以前は「ごはん食べたらすぐ練習しなさい」と言ってしまい、子どもはむすっとして、練習も投げやりな様子でした。
でも、チャイルドコーチングを学び、「信じて待つ」「見守る」を意識すると、 「じゃあ練習するかな」と子どもから自然な行動が見られるようになりました。
宿題の自主学習みたいなのには、いまだに、「はやくやってしまいなさい!!」となってしまうので、まだまだ私も実践がうまくできてません。ピアノもやりたくない日もあるようでムキーと子どもはいってますが、うまく言葉をかけれるようになれたらいいなと思います。
とはいえ、多少なりとも変化が見られたのはとても良い実践経験だったなと思いました。
私の中での変化
チャイルドコーチングを学んでから、親としての「こうしてほしい」が減ったわけではありません。でも、それを“伝え方”で調整できるようになってきたと思います。
「こうしなさい」ではなく、「どう思う?」「どっちにする?」と子どもに選ばせる。
「それがいいね」と子どもの考えを受け止める。
そんな小さな積み重ねが、親子の信頼を育んでいるように感じます。
まとめ:子どもの力を“信じる”という関わり方
チャイルドコーチングは、スキルでもあり、子どもたちをどう導いていけるかといった手助けができるものだと感じます。。
子どもが「話してよかった」「わかってくれた」と思える瞬間は、親子にとってかけがえのない宝物です。
- 聴いてくれる人がいるから、話したくなる
- 話せたから、気づける
- 気づいたから、動ける
そのすべてのきっかけは、親が「話を聴く」ことから始まります。
小さなことばを信じる、優しい対話の時間。チャイルドコーチングは、そんなあたたかな親子の時間を育ててくれるメソッドです。

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